日々是ぶつぶつ

思いついたことを適当に

『青天を衝け』終わっちゃった

大河ドラマ、全41話を欠かさずリアルタイムしたの初めてかもしれません。
今どきNHKプラスなんてものがあって録画せずとも好きな時間に見れるというのに。
それでもリアルタイムでTwitter追いながら見た方が断然楽しいドラマでした。

 

大河ドラマ主人公の中でも群を抜いてご長寿だったと思われる渋沢栄一の物語を、歴代大河の中でも少ない方の全41話にまとめるなんて、大変な荒業をやってのけたと思います。
もっと見たかった。
かつての大河ドラマには全50話とかたくさんありました。
新型コロナの影響がなかったら海外ロケだってできただろうし、『麒麟がくる』も通常のスケジュールで撮影できて『青天を衝け』にまで影響が及ばなかったと思う。
コロナ……コロナの影響さえなければ、もうちょっと話数伸びたはずなんだ……。

 

なんでこんなにもっと見たかったと思えるのか。

あまりにも現代にリンクすることが多かったんですよ。
感染症もそうだし、政治に対して民衆が不満を持ってることや、人々が分断していること。
そのためにセリフの端々が突き刺さることが、まあ多かったこと。
しかもラストシーン、「今、日の本はどうなってる?」と尋ねる栄一に対して、孫の敬三が「恥ずかしくてとても言えません」と答えたりして、もうぐうの音も出ない。

 

しかし人道主義に生きた栄一は、思った以上に現在のわたしたちの生活に直結した事業をたくさん興して遺してくれましたが、敬三に「なぁに、言ってんだい。まだまだ励むベぇ」と笑って言うのでした。

生前、良いことばかりじゃなく挫折も苦い思いもたくさんしてきた栄一。
そんな栄一が「まだまだ励もう」と笑って言ってのけるなんて、あまりにも力強い。

 

毎週のように見所が多かった『青天を衝け』ですが、最大の飛び道具はやっぱり徳川家康でしょうか。
江戸時代という戰の少ない時代を作った男が、江戸時代の終焉と、世界を相手に戰をするようになった時代を解説するなんて、誰が考えたのか。
「こんばんわ、徳川家康です」と、視聴者に向かって挨拶をする家康。
登場しない時は寂しさすら感じました。
「こんばんわ」と言われれば、こちらもつい「こんばんわー!」と返してしまう。
なんと新しい大河ドラマエクスペリエンスか。

 

徳川慶喜をはじめとした脇役も、本当にキャラクターが際立っていて本当に良かった。
数え上げたらキリがない。
掘り下げてほしい人物もいっぱいいた。
土方歳三が出るなら榎本武揚だって出してほしかった。
けど話数的にそれは無理だったんでしょうね。
もう全部コロナが悪い。

 

2024年度には渋沢栄一が一万円札として戻ってきます。
一万円札見るたびにドラマのこと思い出すんだろうな。
こんなにいろんなことやった偉人がいたことを教えてくれて、ありがとう大河ドラマ