日々是ぶつぶつ

思いついたことを適当に

『出禁のモグラ』第1巻を読了しました

鬼灯の冷徹」が好きということもあって、新作『出禁のモグラ』もきっと面白いに違いないと思い買いました。
結論から言えば、大変面白かったです。
鬼灯の冷徹』のノリに慣れている人だったら大丈夫な気がする。

 

鬼灯の冷徹』の舞台は地獄でしたが、こちらは現世が舞台。
とはいえ、ちょっと不思議な世界のお話。

そもそも「出禁」とは、っていうところ。
主人公のモグラが出禁になっているのは“あの世”。
つまり死ぬことができないという。

死後の地獄を面白おかしく描いた作者が、今度は生き地獄を面白おかしく描いています。

 

1巻はひとまずメインの登場人物紹介といったところでしょうか。
キャラクターの作り方がまた良い。
陽キャでマッチョでありながらも、広辞苑を持ち歩き児童文学ゼミを受けている大学生」なんていう相反するような性格が混在したキャラクターが出てくるのも良い。
しかもこのキャラクターが大変重要な立ち位置にいる。
もうこれだけで「江口作品だー!」ってなります。
江口さんのキャラクターメイク大好きです。

 

モグラはあの世に行きたがっているのですが、そのために鬼火を集めています。
鬼火とは人の魂の燃えカスである、と作中で語られます。
平たくいえば幽霊モノです。
だから祓い屋なんてのも出てきます。
けど怖い話というよりも軽妙なコメディで、ある一部分を除けば笑って読める幽霊モノ。
この緩急の付け方が「江口作品だー!」(2度目)となります。

 

まだ連載が始まったばかりですが、きっとクセの強いキャラクターがこれからどんどん増えていくのではないかと思います。

 

果たしてモグラはあの世に行けるのか。
続きを見守っていきたいと思います。