『日本の装束解剖図鑑』を読了しました
ファッションが好きだ。
歴史も好きだ。
そういったわけで『日本の装束解剖図鑑』を読みました。
ついでに発売前にリリース紹介も書かせてもらった。
記事書きました。
— きんじょう めぐ (@kinjomeg34589) 2021年3月9日
個人的に、秒で予約しました。
公家や武家の装束をイラストで解説する図鑑『日本の装束解剖図鑑』発売 時代物の創作に役に立ちそう! https://t.co/sdTFIlpa1j @itm_nlabより
古代から始まって現代まで、日本の朝廷や公家が着てきた装束に焦点を当てた本。
これを写真や文章ではなく、オールカラーイラストで紹介しています。
イラストレーターさんのご苦労が伺えるほど、ディテールまで描かれています。
着こなしからフォーマル度、装束のパーツの名称、さらには時代背景など“解剖図鑑”の名の通り詳細に書かれています。
著者はTwitter古典界隈で「やべー本」の著者として一躍有名になった八條忠基さんなので、そのクオリティに納得です。
個人的「そうだったのか」なポイント。
・烏帽子の纓
大河ドラマとか時代劇に烏帽子って出てくるじゃないですか。
あれ尻尾みたいにゆらゆら揺れてる部位があるんですけど、「纓(えい)」っていう名称があることに「そうなのか!」って思ったし、クジラのヒゲとかを芯にしてるので、あんなビヨンビヨンなるのかって納得したんですね。
・狩衣の袖口
狩衣の袖の裾についてる紐も年齢とか身分によって太さが違うとか、そういう細かいところまで書いてあるので、絵師さん読んでってなった。
・浅沓の素材
浅沓(あさぐつ)って今で言うところの靴が昔からあるんですけど、平安貴族が「ありー、ありー」って蹴鞠してる時には革製。
フォーマルな場では刺繍入りの布製。
現代では布の方がカジュアルで革の方がフォーマルっていうイメージが強いんですけど、昔は逆だったんですね。
よく考えてみたら縄文時代の人たちも動物の皮をなめしたの着てたな、という印象。
なめしの技術の方が先にあったのだろうか。
絹や麻の方が平安時代あたりは貴重だったようです。
・裃の先祖は直垂
江戸時代の裃(かみしも)って、遡っていくと直垂(ひたたれ)→素襖(すおう)→素襖の袖を取って肩衣(かたぎぬ)→裃だったもよう。(ざっくり)
文章読まなくても、日本のファッションの変遷をざーっと眺めていられるのも楽しかったです。
細かく読むのももちろん楽しい。図鑑だからね。
「青天を衝け」とか時代劇見る時とか参考にしたいと思いました。