日々是ぶつぶつ

思いついたことを適当に

【展覧会レビュー】特別展「琉球」

久しぶりの特別展に行ってきました。
3回目のワクチンも打ったことだし、感染者数も減ってきたし、特別展解禁しました。

 

tsumugu.yomiuri.co.jp

 

今回は刀剣乱舞とのコラボもあり。
コラボイベントに行くのも久し振りだよ……。



琉球展」はそのものズバリ沖縄にスポットを当てた展覧会。
アジア諸外国との交易の歴史から始まり、螺鈿をふんだんに使った工芸品の数々、日本とは少し違った歴史を歩んできた独特の文化など、じっくり拝見してきました。

この展覧会、一部エリアのみ、しかも尚家関係資料としてまとめて国宝になってるものが撮影可能です。
おかげでいろいろ撮影できました。
雨が酷かったので一眼レフは家に置いてスマホでしたけども。

 

一番の目的は刀剣乱舞に実装されている「治金丸」と「北谷菜切」の、尚家宝物にもなっている刀剣でした。
「千代金丸」は後期なので今回は見れず。
琉球って工芸がとても盛んだったようなんですが、刀剣に関してはこの3振くらいしか名前が出てきません。
治金丸に至っては日本での作刀っぽいし。
刀剣は「金工」って部類なので一応は工芸品の部類ですが、琉球ではそれほど刀剣作りの必要性がなかったのかもしれません。
戦がなかったわけではないですが。



琉球の工芸品の中でも漆器、特に螺鈿で装飾されたものはキラキラして一段と目を引きます。
中国にも日本にも螺鈿の技術はあったんですが、琉球螺鈿は真珠層がひときわ美しい夜光貝を使っているせいか、諸外国でも人気があったようです。
夜光貝刀剣乱舞やってる人には万単位で集めろと言われるお馴染みの大きな貝です。
夜光貝の半円を使った「貝匙」というのも展示されているので、その大きさに慄いたら良いと思うよ、刀剣乱舞ユーザーは。
14世紀には中国と交易し、それ以降は他のアジア諸国ともやりとりしていたそうです。
けっこう儲けていたみたいですよ。下世話ですけど。

 

今回の展覧会は琉球にあったきれいなものが見れます。
血生臭さは控えめです。
けど展覧会終盤の首里城の「大龍柱」はちょっと物悲しかった。
壊されてしまったので、龍の頭だけが展示されてます。
展示されているのは1700年代に再建された柱で、1945年の沖縄戦で破壊されたもの。
私の中では、これが最たる琉球展での負の作品かなって思ってます。
この大龍柱って、火災などの原因で壊れてもその都度再建されてきたそうです。
そのくらい琉球や沖縄の人にとっては大切なものなんでしょう。
まだ記憶に新しい首里城の火災でも被災して、現在も修復に向けて活動されているそうです。

 

あらゆる文化財が未来へ遺すために尽力されているのと同じに、琉球のものも未来につなぐための活動がされています。
展覧会の最後は、そんな未来に向けたエリアです。
琉球の過去から未来の切れ端を垣間見ることができる展覧会でした。

 
 
 
 
 
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