日々是ぶつぶつ

思いついたことを適当に

『わいるどらいふっ!1 身近な生きもの観察図鑑』を読了しました。

タイトル通り、野生生物の生態についての本。
様々な動植物を、春夏秋冬に沿って描かれています。
とはいっても。4コマ漫画なので、オチもついてクスッとできるラフな作品。
こういうの大好き。

 

弱肉強食なんて言葉があるけど、人間も含めて絶妙なバランスで生きてる生物界。
もとからある動物同士のヒエラルキーはもちろん、環境の変化に影響されたことなど、押し付けがましさなく教えてくれました。

 

人間目線のときもあれば、動物目線の時もあり。
一番好きなのは最後の「啓蟄」にまつわる漫画。

冬眠する前は大きな池のあるところに仲間たちと一緒に住んでいたカエル。
しかし冬眠から目覚めると出口はなぜか埋まっていて、ようやく地上に出れたと思ったら周りは駐車場に。
人間はカエルの住処を奪ってしまったのかと思ったけど、小規模ながらもビオトープを作っていて、そこで仲間たちと再会を果たしました。

これがいまの人間と動物、共生の姿かなとちょっと考えることができました。
人の暮らしと動物の暮らし、どちらに重きをおくかっていう思想の話に通じると思います。
この辺りは私は詳しくないのでどっちが良いとか言えないな……。

 

絵もとても素敵で、生物の特徴を抑えながらデフォルメしていて、写実とのバランスが絶妙。
作者さん、生物めちゃくちゃ観察したんだろうなぁと想像しちゃう。
絵のタッチと同じように、漫画の方もリアルと「こんな会話しているかも」の妄想がうまい具合にミックスされてる。
動物の生態に基づいて描かれた漫画なので勉強してる感ないけど、なんとなく学べた気になりました。
なんだか良い本に出会ったなぁって、楽しい気分です。