インク管理に色相環を使ってみたら良いんじゃないかと思いつきました
インク沼に完全に沼るつもりはないのだけど、ちょこちょことインクが増えてきました。
ただ闇雲にインクを買うのが嫌なので、ひと目で見れるようにマンセル色相環を印刷して、手帳にペタリ。
手帳は最近使い始めたマークスのEdit手帳。
インクの裏写りチェックも兼ねて、手帳にインク見本を作りました。
インクカートリッジは万年筆に入れないとどうにもならないので、ボトルインクメインで書き込みました。
カートリッジもいくつかあるのですが、これは順次書き込むということで。
FWPは「Ferris Wheel Press」を勝手に略しました。
インクをまだそんなに持ってないから、こういうことができるということは前提で。
けど、おかげで自分の引き出しの中に赤いインクがないことが分かりました。
さっそく次に買うインクの目星つけましたよ。
手持ちのボルドー系よりも赤が鮮明なのが良いけど、明るすぎるのは嫌だなぁと思っていたら、四季織の夜焚が良さげ。
つい昨日四季織の夜桜注文したばかりだけど、色味違うからね。
新色「四季織 月夜の水面」ボトルインク 4色の色見本はこちらです。インクも月夜をイメージした落ち着いた色合いになっております。あ・「つきよ」じゃないです「つくよ」です。どうぞお見知りおきを。 pic.twitter.com/1bs7pZ9EKa
— セーラーショップ⚓営業中 (@sailor_shop) 2017年9月27日
『日本の装束解剖図鑑』を読了しました
ファッションが好きだ。
歴史も好きだ。
そういったわけで『日本の装束解剖図鑑』を読みました。
ついでに発売前にリリース紹介も書かせてもらった。
記事書きました。
— きんじょう めぐ (@kinjomeg34589) 2021年3月9日
個人的に、秒で予約しました。
公家や武家の装束をイラストで解説する図鑑『日本の装束解剖図鑑』発売 時代物の創作に役に立ちそう! https://t.co/sdTFIlpa1j @itm_nlabより
古代から始まって現代まで、日本の朝廷や公家が着てきた装束に焦点を当てた本。
これを写真や文章ではなく、オールカラーイラストで紹介しています。
イラストレーターさんのご苦労が伺えるほど、ディテールまで描かれています。
着こなしからフォーマル度、装束のパーツの名称、さらには時代背景など“解剖図鑑”の名の通り詳細に書かれています。
著者はTwitter古典界隈で「やべー本」の著者として一躍有名になった八條忠基さんなので、そのクオリティに納得です。
個人的「そうだったのか」なポイント。
・烏帽子の纓
大河ドラマとか時代劇に烏帽子って出てくるじゃないですか。
あれ尻尾みたいにゆらゆら揺れてる部位があるんですけど、「纓(えい)」っていう名称があることに「そうなのか!」って思ったし、クジラのヒゲとかを芯にしてるので、あんなビヨンビヨンなるのかって納得したんですね。
・狩衣の袖口
狩衣の袖の裾についてる紐も年齢とか身分によって太さが違うとか、そういう細かいところまで書いてあるので、絵師さん読んでってなった。
・浅沓の素材
浅沓(あさぐつ)って今で言うところの靴が昔からあるんですけど、平安貴族が「ありー、ありー」って蹴鞠してる時には革製。
フォーマルな場では刺繍入りの布製。
現代では布の方がカジュアルで革の方がフォーマルっていうイメージが強いんですけど、昔は逆だったんですね。
よく考えてみたら縄文時代の人たちも動物の皮をなめしたの着てたな、という印象。
なめしの技術の方が先にあったのだろうか。
絹や麻の方が平安時代あたりは貴重だったようです。
・裃の先祖は直垂
江戸時代の裃(かみしも)って、遡っていくと直垂(ひたたれ)→素襖(すおう)→素襖の袖を取って肩衣(かたぎぬ)→裃だったもよう。(ざっくり)
文章読まなくても、日本のファッションの変遷をざーっと眺めていられるのも楽しかったです。
細かく読むのももちろん楽しい。図鑑だからね。
「青天を衝け」とか時代劇見る時とか参考にしたいと思いました。
付録には手を出さないが万年筆は別だから和樂を買いました
雑誌の付録グッズが欲しくて読みもしない雑誌を買ったことがある人は分かってくれると思うのですが、当たり外れの振れ幅が大きいと思いませんか。
私はこれまで「まあやっぱり付録だしな」と思うことが何度もあったので、もう付録目的で雑誌を買うのはやめたんです。
けどここにきて和樂の万年筆が欲しくて、葛藤したあげく買いました。
和樂なら雑誌の中身も読むし。
いちおう先に書いておくと、私が和樂webでかつて記事を書いたことがあるからといって、PRしてるわけではないです。
お金もらってないです。
結論から言えば、当たりです。
お金の無駄遣いにならずに済みました。
まずは見た目から。
真っ白いボディに見えるけど、うっすらと吉祥文様の「雪輪」が散りばめられています。
プリントじゃなくてエンボスなので、持つのに邪魔にならない程度の凹凸です。
雪輪がかわいいのと、主張しすぎないのがおしゃれ。
素材はプラスチックではありません。
しっかり重みのある金属製。
筆記にはある程度のペンの重さが必要なんですが、個人的にはこの万年筆の重みは好ましかったです。
キャップを取った場合の重さが22g、キャップ込で31g(量った)。
愛用のSARASAグランデが23.5g(これも量った)。
キャップのない状態で使うので(理由は後述)、SARASAグランデとほぼ近いのは嬉しい。
ペン先は付録万年筆では珍しい太字。
比較的よく見るイリジウム製ですね。
手帳を書く場合は細字が良いこともあってか、付録万年筆はF(細字)が多いように思う。
この万年筆のコンセプトがプライベートのお手紙ということもあって、太字を採用したようです。
私はコンセプトに反して手紙を書かずレタリングで使おうと思ってます。
あといちおう彫刻ありで高級感あります。
万年筆の醍醐味はやっぱりインク交換。
インクカートリッジはヨーロッパ規格です。
ペリカンやモンブランのインクカートリッジが使えます。
私はモンブランのカートリッジ入れました。
コンバーターはペリカンのを使う予定です。
インクカートリッジの規格って??という人は「万年筆 規格」でググってください。
パイロットやセーラーなど独自規格使ってるメーカーあるので、インク買い替えたいって思った人は要確認です。
それで、ここからはちょっとダメ出しです。
書き心地はおおむね良好です。
スルスルといけます。けっこう好き。
ただ、使用2日目の現在での感じでは、たまに書き出しでインクが出ません。縦線でも横線でも。
書き出しだけなので、一本の線が書けなくても2本目の線は書けます。
万年筆のペン先は育てるものだっていう伝承があるので、これは使っていくうちに解消されるかもしれないし、だめかもしれない。様子見します。
あとキャップを外した状態で使うって先述しましたが、これはキャップを尻軸にさした時に、重心がそっちにいってしまうからです。
つまり重心が高い。
低重心のペンが発売されるほど、重心は低い方が好まれます。
しかもキャップだけで9gあるので、これがけっこう手には負担。
キャップをさせた方が紛失防止になるし便利なんですけどね。
とはいえ、人には人の好みがあるので、高重心がいい人には良いかもしれないです。
最後に、手持ちからいくつかペンを持ってきて線の太さ比較をしてみました。
紙はRHODIAの5mm方眼です。
太字ということもあって、カリグラフィー用のLAMY JOYの1.1に近いです。
字が汚いのは放っておいてください。
雑誌の付録とはいえ、かなり使い心地は良いと思います。
見た目も好きです。
難点はあるものの、クリアできる範囲内なので微々たるものかな、と。
しばらくはレギュラーメンバーに入れて遊んでみようと思います。